岡山県備前市にある閑谷学校は江戸時代前期(1670年)に岡山藩主池田光政によって創建された現存する世界最古の庶民のための公立学校です。

閑谷学校の校門です。屋根瓦は備前焼、棟には鯱が載っています。1686年の建築で国の重要文化財です。

学校全体を取り囲む765mに及ぶ石塀はかまぼこ型の独特の姿をしています。これも国の重要文化財です。

孔子廟の前にある2本の木は楷の木です。楷の木は各地の孔子廟に植えられていますが、ここの木は中国広東省から種子を持ち帰り、苗に育てられた内の2本です。別名「学問の木」といわれ、合格祈願に訪れる人も多いそうです。

閑谷学校を代表する国宝建築の講堂です。入母屋造りで、改築されたときに屋根は茅葺から備前焼瓦に葺き替えられました。

内部は板張りの一室からなり、10本の柱が整然と並んでいます。漆の床はきれいに磨かれており、火灯窓から入る光をやわらかく反射させています。

明治38年、学房跡に「私立中学閑谷黌」の本館が建設され、現在は資料館として公開されています。閑谷学校の貴重な資料が展示されています。

閑谷学校から1km南の道路脇に奇妙な形の石柱があります。これはかつての閑谷学校の石門です。かつて2本の柱の間に幅2mの道があり、ここからが閑谷学校の敷地でした。石柱は3.3mの高さがありますが、ほとんどが埋没している状態です。つまり下の写真の石柱は先端だけ見えていて3m近くが埋まっているということです。この石柱も国の特別史跡に指定されています。

閑谷学校は2015年から文化庁により始められた「日本遺産」の第1号認定施設で、当時は皇太子(現天皇)も訪れています。道もきれいになりアクセスも便利になりました。ぜひ訪れてみてください。

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