岡山城は
宇喜田秀家によって
1597年に築城されましたが、空襲で焼失し、現在の天守は
昭和41年に再建されたものです。
三層六階の天守はその外観の色から別名「
烏城」と呼ばれています。

天守西側の中の段は城主の
御座所と藩政を行う
表書院が建ち並ぶ政庁の場でした。現在この場所には多数の部屋や台所などの間取りが表示されています。奥に見える
月見櫓は本丸内で唯一戦火を免れた建物で
国の重要文化財です。

さらに忘れず見ておくべきは平成5年に発掘された
宇喜多秀家が岡山城を築いた当時の石垣です。古い石垣はその後の改築で埋められたり崩されたりすることが多いので、こうして地下から出てくるのは貴重です。

天守内は撮影禁止ですので外に向けて撮りました。屋根に
金色の桃がついています。これは岡山だから桃というわけではなく、
桃は古来中国で厄除けの力があると信じられており、建物の端に置く習慣があったそうです。

眼下に
旭川とその向こうに
後楽園が見えます。ちなみにその向こうに見える山の麓を
秀吉軍が
備中高松城の水攻めのあと
明智光秀討伐のために「
中国大返し」でダッシュしたそうですよ。なお宇喜田軍が水攻めに参加したときに得た技術はその後の岡山の治水工事に役立ちました。

城は名前の由来でもある
岡山という花崗岩の山に造られました。岩がむき出しの地盤に
正方形の基礎を取ることが難しく、1階は
不等辺五角形をしています。ですから
城は見る角度によってまったく違う様相です。
南側から見た天守は幅が広く、ゆったりした印象です。

北東から見た天守は細く塔のような印象です。

東を流れる
旭川から見ると屋根にさまざまな装飾がほどこされ、きらびやかな印象です。築城当時はこの川を多くの船が往来していたので、川から見た城の風格もかなり重要視したと思います。

天守そのものは鉄筋コンクリートなので歴史的価値はないですが、こうしていろいろな角度から違った形の岡山城を眺めるのもおもしろいです。
自分の好みの角度を探して撮影するのも岡山城の楽しみ方のひとつです。
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