出題頻度の高い砂州

前回紹介した消滅の危機にある野付半島砂嘴(さし)の代表ですが、砂州の代表と言えば日本三景のひとつである天橋立です。

下の写真は南側の高台にある天橋立ビューランドから撮ったもので「飛龍観」と呼ばれています。このあたりは駅から近く、砂州にも行けますので天橋立観光の中心地です。
009_20210116175829bfa.jpg

それに対して北側は人は少なめです。下の写真は北側の傘松公園から見た天橋立で「昇龍観」と呼ばれています。
これが今年の大学入学共通テスト地理Bに出題されました。問題は4地点から撮影された天橋立の写真の中から、北側から撮影された写真を選ぶというもので、選択肢から下の構図の写真を選べば正解です。
001_20210116175831f77.jpg

ネットで話題になったのは、これが出題された共通テストのわずか1週間前にNHKブラタモリ」で、北側から見た天橋立のことが映像とともに取り上げられていたことです。番組では昔は北側の方が栄えており、その理由について解明していました。

そもそも砂州関連のことは入試によく出ます。砂嘴が延びて対岸とつながり砂州となり、それによって堰き止められた海が潟湖(せきこ)と呼ばれます。潟湖は砂州が防波堤となるので波が穏やかで、水深の浅い汽水湖になるため養殖に適しています浜名湖のウナギサロマ湖の蠣などがその例です。

また、海岸の近くに島がある場合は、島と陸の間に砂がたまりやすく、陸続きとなることがあります。このような島を陸繋島と呼び、陸とつながった砂州部分を陸繋砂州(トンボロと呼びます。
下の写真は屈斜路湖にある和琴半島の案内図です。島が砂州で陸と繋がったようすがわかります。
IMG_110480.jpg

以前紹介した様似町エンルム岬陸繋島です。
下の写真はエンルム岬の頂上から陸の方に向いて撮った写真ですが、島が陸と繋がった様子がわかります。
IMG_10325.jpg

有名なところでは函館山陸繋島です。秋田県男鹿半島神奈川県江の島陸繋島です。
1221w.jpg

このような砂嘴・砂州・潟湖・陸繋島・トンボロの名称や成り立ちは入試の地理問題でよく出題され、今回の共通テストで出たのも珍しいことではないですが、テスト1週間前に人気番組の「ブラタモリ」で取り上げられたのは出題者も予想外だったでしょうね。

ちなみにかつて「水曜どうでしょう」の企画「試験に出るどうでしょう」で「どうでしょうゼミナール」生徒の安田顕さんが「トンボロ」を答えることができず、責任を取る形で校長の大泉洋さんが四国八十八カ所を巡ることになりました。実は私もこれを見て砂州関連のことについて興味を持ちました。
005_20210117095431c92.jpg


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング

スポンサーサイト



「北海道命名の地」って何?

北海道命名の地」に行きました。旭川稚内の中間の音威子府村にあります。
P11000059.jpg

音威子府市街から国道407号線を約7km北上したあたりに上の写真の看板が出ており、そこからダートを数百メートル進んだ先に駐車スペースがあります。そこから現地まで歩いてすぐです。
IMG_11944.jpg

そもそも北海道と命名したのは松浦武四郎という人物です。彼はこの地のアイヌの長老から、「カイ」は「この国に生まれたもの」という意味だと聞いたと『天塩日誌』に記録しています。
IMG_11945.jpg

明治2年に「蝦夷地」を命名するにあたり、開拓判官であった松浦武四郎はアイヌの長老から聞いたことを参考に、日本の「」にある「カイ」、それに旧領土を指す「」をつけ『北加伊道』という案を考えました。これが「北海道」の始まりです。(以前NHKで嵐の松本潤松浦武四郎を演じたドラマがありました。時間が短くあらすじのような仕上がりになっていたのが残念でした。)
IMG_11949.jpg

そしてこの松浦武四郎の『天塩日誌』に残された記録などから、武四郎がアイヌと交流した筬島地区天塩川流域のこの地点北海道命名之地』の碑が建立されました。このような経緯を聞かずに、地図で「北海道命名の地」という表記を見ると「いったいどういう場所?」と思います。
IMG_11950.jpg

2011年には、それまで建立されていた碑に代わって、新たに当時の高橋はるみ知事が書いた5mのトドマツの碑が建ちました。
IMG_11952.jpg

夏はこの付近はヒグマが出るそうなのでクマ除けの鈴を鳴らしながら行きました。ちなみに真冬は写真の碑のかなりの部分が雪に埋もれるみたいですね。以前テレビの「ブギウギ専務」で見ました。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング


ブラタモリに学ぶ「サロマ湖」

7日のNHKブラタモリ」は前回の網走に続いてサロマ湖でした。
大きなサロマ湖を一望するにはサロマ湖展望台がおすすめです。番組のオープニングもここからでした。
1001 (41)

展望台へ車で行くには2つのルートがあります。
国道238線沿いの北勝水産横から上がる幌岩林道道の駅近くの林道を上がる浪速林道です。距離は同じくらいですが、いずれも道幅は狭くすれ違うときは注意が必要です。
056.jpg

私が訪れたときは展望台の前でキタキツネが出迎えてくれました。
024.jpg

ここから見るとサロマ湖の端から端まで一望できます。日本一長い砂州も見渡せます。ただ広すぎて1枚での撮影は困難です。下の写真も広角レンズですが全体は収まりません。
1001 (37)

今回の「ブラタモリ」のテーマは「”サロマ湖といえばホタテ”なのはなぜ」でした。
ホタテの養殖が盛んなのは知っていましたが、湖で養殖するのは1年間だけで、そのあと3年間はオホーツク海に放流しているのですね。サロマ湖には8億ものホタテが養殖されていて、「密」を避けて放流するそうです。
1001 (38)

かつてサロマ湖の砂州には今のような切れ目はなく、洪水被害の軽減オホーツク海とサロマ湖の両方での漁をやりやすくするため砂州に湖口を開削しました。写真は昭和53年に開削された第2湖口です。放置しているとすぐに土砂で埋まってしまうので、絶えず湖口を維持する作業が必要です。
IMG_1082.jpg

オホーツク海とつながり湖に海水が流入するようになると、もともと湖に流れ込む大きな川がないことで、海と同じ塩分濃度が維持されて、結果的にホタテの養殖に適した環境になりました。
1001 (35)

また流氷が湖に入ってきて養殖に被害が出ないように、湖口に下の写真のように放射状に数個のブロックを作り、冬はこれにネットを張り流氷の進入を防いでいるそうです。
IMG_1081.jpg

サロマ湖周辺の人々は、生活のために様々な努力と工夫を重ねてきた歴史があるのですね。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング

麒麟で登場!2つの二条城

京都の人気観光地でもある二条城です。徳川家康が築いた城大政奉還が行われた場所としても有名です。

正門の東大手門1662年建築重要文化財です。
IMG_3361.jpg

唐門二の丸御殿の正門で、2013年の修復工事で豪華絢爛な姿がよみがえりました。これも重要文化財です。
IMG_3364.jpg

そして国宝二の丸御殿です。二条城の紹介で出てくるのはこの構図ですね。
IMG_3366.jpg

二の丸庭園はどの角度から見ても鑑賞できるよう設計されています。
IMG_3374.jpg

天守跡からの景色です。かつては伏見城から移築された五重六階の天守がありましたが、1750年に焼失し、その後復元はされていません。
IMG_3380.jpg

この有名な二条城が建つ以前に別の二条城が離れた場所にありました旧二条城といわれます。NHK大河ドラマ麒麟がくる」で登場して注目されましたが、織田信長が足利将軍のために築いた城でした。
長い間その存在は伝説の域を出ませんでしたが、市営地下鉄の工事中に遺構が発掘され存在が確認されました。場所は現在の二条城よりも東で、一部は京都御苑の敷地にもかかっています。石垣には石仏墓石も使われ、その一部が今の二条城の敷地内に積まれています。端の方にひっそりとありますので多く人は気づきません。
IMG_3391.jpg

天守がないのでお城の感じがしませんが、東南隅櫓はお城の雰囲気を出しています。これは外から見ることができます。
IMG_3404.jpg

入場料は1030円です。私は御殿には2度入りましたので、庭園のみの620円で入場しました。ただ初めて行かれるのであれば、御殿内も大広間・黒書院や障壁画などの見どころが多いので、ぜひ国宝の二の丸御殿の内部も見学してください。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング

米津玄師で有名に

今年もいよいよあとわずかとなりました。そこで昨年のNHK紅白歌合戦にも関係のある話題です。

下の写真は徳島県大塚国際美術館にあるシスティーナ礼拝堂です。
ローマ教皇の公邸で、本物はバチカン宮殿の中にあります。大塚美術館の礼拝堂はこれを細部まで忠実に再現したものです。
IMG_11959.jpg

天井画はルネッサンス期の代表作でミケランジェロによって描かれました。天井のカーブまで正確に再現されているというから驚きです。
IMG_11997.jpg

正面の壁画は「最後の審判」です。天井画が描かれてから24年後のミケランジェロが60歳のときに描かれました。壁画の大きさは横13m縦14.5mで、これを450分割し、その1区画を1日で仕上げて最終的に450日で仕上げたという話です。
IMG_12000.jpg

この大塚国際美術館の「システィーナ・ホール」は、昨年の紅白歌合戦米津玄師が歌った場所として全国的に有名になりました。そのときの様子がパネルで飾ってありました。
IMG_11998.jpg

実は以前からこの美術館には行ってみたかったのですが、先に紅白歌合戦で中継されてしまい、混雑すると予想して先送りしていました。
IMG_11999.jpg

それにしても、ついこの間にこの中継を見たように思うのですが、もう1年経ったのですね。本当に年齢とともに時間の経過が早くなります。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング

十勝は「なつぞら」

NHK朝の連続テレビ小説「なつぞら」 広瀬すず演じる主人公奥原なつが青春時代を過ごした舞台が十勝です。
帯広をはじめ十勝地方のあちこちに「なつぞら」のポスターが貼られています。
IMG_12271.jpg

JR帯広駅構内でも「なつぞら」展が開かれています。
IMG_12333.jpg

広瀬すずが着た衣装や撮影に使われた小道具なども展示されています。
IMG_12337.jpg

帯広にあるお菓子屋「雪月」の主人を演じるのはTEAM NACS安田顕です。最近は大活躍で、かつて「水曜どうでしょう」で大量の牛乳をリバースした安田さんからは想像できません。
IMG_12334.jpg

十勝を舞台にした映画やドラマは多く、ロケ地になることもよくありますが、さすがNHKの連ドラは盛り上がり度が違いますね。十勝に行って改めて痛感しました。



にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング

井伊谷城跡へ

前回に紹介した井伊家ゆかりの龍潭寺から井伊谷城跡に行きました。
井伊氏が築いた山城でやはり大河ドラマおんな城主直虎」で有名になりました。
IMG_10696.jpg

専用の駐車場はなく、登り口近くにある「浜松市地域遺産センター」に駐車しました。
たまたまこの施設で、井伊家の歴史資料や大河ドラマの小道具などを展示していたので見学し、念のため駐車場を確認すると「図書館や研修センターも隣接していますがここに止めてもらった方がいいです」とのことでした。
IMG_10700_20180330164402b25.jpg

城跡まで徒歩で15~20分くらいの山道ですが下の写真のように整備されています。おそらく大河ドラマに合わせてきれいにしたように思います。少々急ですが迷うことはありません。
IMG_10701.jpg

城跡に着くと本丸跡の広場と展望台があります。
IMG_10707.jpg

ここも大河ドラマ放映時は多くの人が来たようですが、このときは地元の中学生数人が遊んでいるだけでした。
IMG_10705_20180330164400e51.jpg

目の前を木々が茂っているので眺望は抜群とまではいきませんでしたが、当時の井伊家の人々の見た風景を想像し思いを馳せることができました。


にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村


人気ブログランキング


官兵衛に乗っかれ~!

NHK大河ドラマ軍師官兵衛」が放映されています。姫路城のすぐ目の前に大河ドラマが特設されています。

IMG_11876.jpg

それでも国宝世界遺産の姫路城を有する姫路市にとって、大河ドラマで地元ゆかりの黒田官兵衛を取り上げてもあまり関係ないかと思いきや全力をあげての乗っかりようでした。

IMG_11885.jpg

写真の石垣は姫路城の中でも古い年代の石垣で貴重なものです。
以前は大きな表記はなっかたかと思うのですが、「官兵衛の石垣」と銘打って、順路誘導の表示ができ、その場所にも目新しい案内板ができていました。

IMG_11902.jpg

また天守は平成の大修理で近づけないですが、下の写真の「十字紋の鬼瓦」の下までは行けるようになっていました。
この瓦もキリシタンの黒田官兵衛に関係があるという話もありますが、否定的な説の方が有力のようです。

P11010086.jpg

そもそも今の五重の姫路城は1609年に池田輝政が完成させたものですから、本来はその関係の解説や展示がたくさんあってしかりですが、今は黒田官兵衛が主役です。
とにかく姫路駅から姫路城までのいたる場所に官兵衛の文字があります。
最近は大河ドラマの視聴率の低下が取り上げられますが、それでもやはりNHKの影響力は大きいのですね。

にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ


何度となく眺めた木

前回紹介したの通った小学校のすぐ前に大きな木があります。
というより、南から走ってくるとこの木の方が先に目に飛び込んできます。
1261.jpg

NHKの連続ドラマ「春よ来いに出てきた木です。
それで「春よ来いの木」として知られています。
1133.jpg

ちなみに上の二つの写真は2009年、下の写真は2010年です。
1014w_20110206165839.jpg

そして2012年いつも同じ時間で同じ天候なので同じような写真。
1194y.jpg

とにかく目を引く木ですので、通るたびに車を止めて眺めてしまいます。

にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ


初代の東大寺・大仏

しばらく前になりますが、NHKで「大仏開眼」という歴史ドラマがありました。
聖武天皇大仏を造るまでの過程を吉備真備を主役にして描いたドラマでした。
6041_20110903094716.jpg

そのときに造られた大仏金色に輝き、今とはまったく違うものだったようです。
放送終了後、NHK大阪放送局に撮影に使われた金色の大仏が飾られていました。
放送では本物の大仏のように大きく写っていたのが、あまりにこじんまりとしていたのに驚きました。
1032v.jpg
1031e.jpg

冷静に考えてみれば、本物と同じ大きさのものを作っているわけはないのですが、放送ではあまりにリアルだったので、ちっこい大仏を見て改めて映像技術に感心しました。

にほんブログ村 地域生活(都道府県)ブログ 北海道情報へ
にほんブログ村

にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ


これまでの訪問者数
FC2ブログランキング
にほんブログ村ランキング
★ランキング参加中★ クリックしてね~
にほんブログ村 写真ブログ 風景写真へ
にほんブログ村 旅行ブログ 北海道旅行へ
にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 北海道情報へ

人気ブログランキング
★ランキング参加中★ クリックしてね~
リンク

このブログをリンクに追加する
応援

松原一彦立体造形作品


名寄 北の天文字焼き


札幌レンタリース