現在は小さなお寺ですが、かつては「ならまち」全体が境内でした。

「ならまち」は江戸時代の末期から明治時代にかけての面影を残す町屋や町並みが保存されています。
「ならまち格子の家」はこのあたりの町屋を再現したもので入場無料です。

道に面した「みせの間」は応接間として玄関に最も近い場所にあり、格子越しに外の風景を望むことが出来るようになっています。

このあたりには庚申信仰というものがあり、家の前に「身代わり申」が魔除けとして吊るされています。

一方、奈良県橿原市今井町も「ならまち」と同じように江戸時代そのままの風情を残す町です。
東西約600m、南北約310mの地区内に約500棟の伝統的建造物が存在しており、これは地区内の数としては日本一です。

戦国時代に一向宗本願寺一族の今井兵部が開いた町です。やがて織田信長の弾圧に備えて、堀や壁を張り巡らし、城塞都市の様相となりましたが、信長暗殺により町は存続しました。

その後大坂や堺とも交流がさかんとなり、町は繁栄し、現在もほとんどそのままに家や町並みが残っています。

「ならまち」は東大寺や興福寺の近くなので大勢の観光客が訪れ、それに伴っておしゃれな店が増えて、何となく昔の風情が薄れている印象がありますが、それに比べて「今井町」は奈良市から離れているので人も少なく昔のままのように思います。
個人的には「今井町」の方が好きです。

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