
この場所には明治の政治家小寺泰次郎の邸宅がありましたが、神戸空襲で建物のほとんどが焼失しました。その後、2万平方メートルの敷地は神戸市の所有となり、庭園部分は都市公園としては珍しい池泉回遊式日本庭園として整備されました。

敷地内には3つの重要文化財があります。
①旧小寺家厩舎
明治43年頃に建築された厩舎です。空襲でも焼けずに残りました。円形の塔屋、急勾配の屋根と屋根窓などの外観が印象的です。

②旧ハッサム住宅
英国人貿易商のハッサム氏が明治35年異人館街に建てて住んだもので、昭和38年に移築されました。下の写真の真ん中に写っているレンガ造りの物は屋根にあった煙突です。阪神淡路大震災時に天井を突き破って1階まで落下したものを保存・展示しています。

③船屋形
江戸時代、姫路藩主の川御座船の屋形部分だけが陸上げされたものです。建造年代は1682~1704年と推定されています。現存する川御座船としては国内で唯一のものだそうです。

もみじは日本庭園の池のまわりなどに植えられていますが、いわゆる「紅葉の名所」と言われるところと比べると一面が真っ赤というわけではありません。ただ写真の構図次第ではそれらしい写真にはなります。

京都の紅葉の名所は確かにそれだけの価値はありますが、とくに有名な寺社はとんでもない混雑ぶりで、紅葉を見て楽しむ以前に人の多さに疲れます。それに比べるとここ相楽園はゆっくり回れます。このときも人のいない庭園を順路を行ったり来たりしながら2周しました。

京都の紅葉名所の寺院の拝観料はこの時期だけ特別料金になり、最低でも千円を下らないのが相場です。しかし相楽園の入園料はわずか300円(私はJAF会員なので270円)です。県庁前ですのでJR・阪急・阪神・地下鉄の各駅から歩いて来れますし、コスパとしては申し分のない庭園です。

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